三毛猫は女の子の固有の毛柄。
1.サバ子ちゃんは黒毛(銀毛)のバイカラーの女の子。
2.ソフィアちゃんは黒毛と茶毛のバイカラーの女の子。
3.毛の色は違っても毛柄だけ見るとよく似ています。
4.同じ姉妹なのに毛柄だけ見ると三毛猫のソフィアちゃんとサバ虎白のサバ子ちゃんでは違いがあります。
5.猫の毛の色は何によって決定するのでしょうか?。
6.それはx染色体の中の毛の色を決定する遺伝子によるのです。
7.性染色体のx染色体とは何かと性別にはかかわらず生物の共通の遺伝子(基本となる遺伝子)をもった染色体の事です。これとは別に男固有の遺伝子をもった染色体をy染色体と言います。。
8.人間の場合、一つの細胞の中に46個の染色体があり、染色体は2双で1組となっているため22の常染色体と23番目の性染色体からなっています。同様に猫は一つの細胞の中に38個の染色体があり、18双の常染色体と19番目の性染色体からなっています。遺伝子の異常がないかぎり、アンニーナちゃんの様な三毛猫は雌(女の子)のみのはず。
9.猫の毛柄を決定するx染色体は雄(男の子)と雌(女の子)では遺伝の仕方が違います。
10.哺乳類に限定すると胎児の時はみな女の状態ですが、母親のx染色体(母親からのx染色体をxm)と父親のy染色体が受精するとオス化して雄(男の子)として誕生して、母親のx染色体(母親からのx染色体をxm)と父親のx染色体(父親からのx染色体をxp)が受精するとそのままオス化せず雌(女の子)として誕生します。
11.哺乳類に限定すると雌(女の子)は自然、本来の姿で女が自分の意思で子供(クローン)を産めれば雄(男の子)など必要ないのです。それでは何故、雄(男の子)が存在するか言うと種の品種改良のため、存在するのです。詳しい事は別の機会にします。
12.雄(男の子)の性染色体は父親から男固有のy染色体と母親からのx染色体(xm)からなっています。
13.それに対して雌(女の子)の性染色体は父親のからx染色体(xp)と母親からのx染色体(xm)からなっています。
14.基本的に雄(男の子)の毛の色は母親からのx染色体(xm)から遺伝するため、母親と同じばすです。ただし隔世遺伝があるため、違う事もありますがこれは後で詳しく説明します。
15.ソフィアちゃん。マリアンデルちゃん。アンニーナちゃんの三毛猫三姉妹についての説明です。
16.猫を毛の色で分類すると基本的に黒猫系が主流です。
17.それに対して茶色の毛の茶虎系は数百年前にトルコ周辺で遺伝子の突然変異により誕生してアジア方面に広がった少数派の猫です。
18.茶虎猫が日本に伝わったのは江戸時代とされ、現代でもヨーロッパ系やアメリカ系の猫は黒系が主流です。
19.それでは白猫って何?と言うと白毛は色素が抜けた毛であり、黒系の猫の場合は段階によって黒猫。胸部や腹部のみ白い黒猫。黒白が半々の黒白猫。頭部と尾のみ黒毛の白猫。ほとんど白猫なのに一部分のみ黒毛の白猫となっていきます。同様に茶虎系の場合も一緒です。白毛は色素が抜けた毛であり独立した種類ではありません。。
20.白毛の遺伝子は一番、強いので白毛をもった猫と混血すると子から孫へ玄孫へとどんどん白毛の割合が増えていきます。
21.雄(男の子)にも黒白や茶虎白の猫はいますがマリアンデルちゃんの様に三毛猫は雌(女の子)のみなのです。
22.雌(女の子)の性染色体は母親からのx染色体(xm)と父親からのx染色体(xp)の二つからなっていますが、複数のx染色体があっても実際に使用するのは一つであり、残りは休眠します。
23.実際に使用するx染色体を活性x染色体(xa)、休眠したx染色体を不活性x染色体(xi)と言います。
24.フミちゃんは頭部と尾のみ黒毛のバンの白猫なので四姉妹から見ると母親からのx染色体(xm)の毛の色の遺伝子は黒です。
25.今回はこの子の話ではありません。
26.ソフィアちゃんの母親からのx染色体(xm)の毛の遺伝子は黒白であり、父親からのx染色体(xp)毛の遺伝子は茶白です。
27.雌(女の子)の場合は胎児の段階で細胞毎にランダムにx染色体の活性化・不活性化が決定するため、黒白の毛と茶白の毛が結果的にモザイクの様になって誕生するのです。
28.誕生するまでに決定した毛の色は一生涯、変わりません。
29.雌(女の子)の場合、休眠したx染色体の不活性x染色体(xi)を予備として続ける訳ではありません。不活性x染色体(xi)が再活性して活性x染色体(xa)となる時があります。
30.雄(男の子)のx染色体は母親からのx染色体(xm)の一つしかありません。よってx染色体の遺伝子に病気など負の遺伝子があったらそのまま発病します。
31.それに対して雌(女の子)はx染色体に予備があるため、活性x染色体(xa)の遺伝子に病気など負の遺伝子があっても不活性x染色体(xi)が再活性して発病しません。女の方が寿命がながいのです。
32.もう一つの再活性があります隔世遺伝の場合です。
33.仮に黒猫の父親と黒猫の母親から生まれた雄(男の子)であっても母親の猫の母親からのx染色体(xm)の不活性x染色体(xi)が茶毛を遺伝すれば茶毛になります。これが隔世遺伝です。
34.サバ子ちゃんは茶虎白のお父さんの毛柄を引き継ぎ、フミちゃんの黒毛で書き換えられた娘なのです。
35.フミちゃんは何も語らないからパパが勝手に調べました。
36.マリアンデルちゃんは逆にフミちゃんの毛柄に半分、お父さんの茶毛が入って白三毛になりました。
37.ソフィアちゃんはお父さんの毛柄にフミちゃんの黒毛とお父さんの茶毛が入って三毛になりました。
38.サバ子ちゃんの女の子にしては図々しい性格もドラ猫のお父さんから引き継いだのでしょう。
39.まれに雄でも三毛猫やサビ柄猫がいる場合がありますが、これは父親の遺伝子の異常でy染色体のみではなくxy染色体となり母親のx染色体を引き継いだ場合のみ雄でも誕生しますが、三毛猫やサビ柄猫の全体の千分の一くらいでしょう。
40.若い頃のパパの愛猫のチャッピー君は横腹と尾のみ黒毛のバンの白猫(ブチ猫)でしたが鼻の横に数ミリだけ茶毛がありました。
41.三毛猫は日本で誕生した日本猫が原種です。
42.アメリカン・ショートヘアのオクタヴィアンちゃんは黒白の猫だ。
43.ソフィアちゃんとサバ子ちゃんは本当に父親の同じ姉妹なのか?との疑問に自分で色々と調べてみました。
44.マリアンデルちゃんみたいなバンの白三毛は日本には当たり前に存在しますが世界的に見ると珍しいのかもしれない。