普段は無口な九郎ちゃんですが、カスタリアの泉でのどを潤して詩文の才能を宿らせて「優勝の歌」「イゾルデの愛と死」「婚礼の合唱」の三曲を熱唱しました。
1.今回はメイドのフローレンス・ローゼンマイヤーと執事セバスチャン・ローゼンマイヤーとの愛の物語です。
2.フローレンス・ローゼンマイヤーが妙なる調べとして執事セバスチャン・ローゼンマイヤーの鼻歌を聞いています。
3.騎士ヴァルターを気取った九郎ちゃんが「朝はバラ色に輝いて大気は花の香りに満ち溢れ至福の喜びで満ちている庭園が私を誘う。たわわに実った不思議な樹の下で私は幸福な愛の夢を見た。夢の中でどんな願いをも満たすと大胆にも約束してくれた女性がいた。それは「楽園の乙女のエヴァ」だった。黄昏て夜が取り囲むと私は険しい道をたどり、清い波が打つ泉へと近付いた。泉はあやしく微笑み、私を誘った。そこに月桂樹があり、枝の間から明るい星の光が見えた。詩人である私が夢の中で見たのは優しく泉で私を潤す高貴な乙女「パルナスのミューズ」だった。詩人の夢から覚めた恵み深い日よ。私が夢に見た楽園は栄光をたずさえて出現した泉は微笑んで楽園への道を示した。その楽園で生まれ地上で最も愛しい乙女がミューズとなって現れた。そして優しく気高い彼女に私は大胆にも求婚をしたのです。明るく太陽の輝く昼に「パルナスと楽園」を勝ち得ました」と鼻歌を歌っていました。
4.騎士ヴァルターが親方の娘エファをギリシャのパルナッソス山麓のカスタリアの泉で出会った女神ミューズに喩えた様に…。
5.「それは私の事ね」と茶太郎お父さんの娘のメイドのフローレンス・ローゼンマイヤーが執事セバスチャン・ローゼンマイヤーに答えました。
6.「詩人である騎士様。カスタリアの泉はその水でのどを潤した者や、その静かな水音を聞いた者に詩文の才能を宿らせる霊泉です。騎士様にニュルンベルクで開かれる歌合戦に勝利してもらわねば…」と親方の娘のエファは言いました。
7.いつもこう言った会話で、この夫婦はイチャイチャ・ゴロゴロしています。いつもは無口な九郎ちゃんですが、カスタリアの霊泉の効力を利用して「愛の詩」を歌おうとしているのでしょうか?。
8.イゾルデ王妃の腕の中で息絶えた騎士トリスタン。トリスタンの魂が天に昇っていく様を見届けたイゾルデ王妃が「…甘い香りに心地よくひたりながら死んでもいいの?。押し寄せてうねる波と響き高まる音の中でこの世界の息の通う万物の中で溺れ!沈み!うっとり我を忘れる!至上の喜び!」と愛の波間に消えて行きました。と詩人である騎士様がラブ・ロマンスの原典の「トリスタンとイゾルデ」の「イゾルデの愛と死」の詩を口ずさんでいます。(パパの注。白人は悲劇の恋愛小説が大好きですね)。「九郎ちゃん。浮気はダメよ」と三毛珍獣ちゃんが首を傾げました。何故でしょうか?。
9.「詩人である騎士様。ドイツの親方の伝統を尊重してください」と金細工師の親方ファイト・ポークナーの娘のエファは言いました。靴屋の親方のハンス・ザックス(1494~1576)が復権したのはリヒァルト・ワーグナーの「ニュルンベルクの歌合戦(マイスター・ジンガー)」以後の事でしょう。
10.カスタリアの霊泉の効力が切れてしまい無口な九郎ちゃんに戻ってしまいました。今宵の宴は終了です。
11.パパもカスタリアの霊泉の効力を試してみたい。「誰かギリシャから輸入してくれないか?」と戯言を言っているパパでした。色々な効能のある温泉水は幾らでもあるだろう?と言う定番の落ちになりました。
12.「いつもあの夫婦はああやってイチャついている」と(仮名)チャッピー君二世も言いました。
13.「大人のラブ・ロマンスって良く分からない」と泥棒猫の白茶の息子は言いました。
14.三毛珍獣ちゃんは何故「浮気はダメよ」と言ったのでしょうか?。「トリスタンとイゾルデ」とはどんな恋愛小説なのでしょうか?。6世紀のマルク王の時代のケルト人伝承が12世紀にフランスの宮廷詩人(吟遊詩人)に伝わり、12世紀の中世のイングランドとアイルランドを舞台とした騎士トリスタンと主君マルク王の妃となったイゾルデとの悲恋の物語となりました。三角関係や不倫関係の悲恋な物語を得意としたフランスの宮廷詩人(吟遊詩人)によってラブ・ロマンスの原典と称された悲恋な物語です。以後、約800年に渡って多くの中世のフランスの宮廷詩人(吟遊詩人)や近世の作家によって改訂や補筆が加えられた為に基本的な物語は同一でも細部は違う版が存在します。イングランドのコンウォールの(アングロ・サクソン人ではなく先住のケルト人の)マルク王の甥の騎士トリスタンとアイルランドのイゾルデ王女が敵対関係にあった両国の間を乗り越えて愛を育み恋人同士となりました。やがてイングランドのコンウォールとアイルランドの間に和平が成立しました。イングランドのコンウォールのマルク王とアイルランドのイゾルデ王女が政略結婚する事になりました。騎士トリスタンはアイルランドからイングランドのコンウォールへイゾルデ王女を船で送り届ける使命を受けました。船の中で政略結婚で見知らぬマルク王に嫁ぐ事を拒否したイゾルデ王女は恋人である騎士トリスタンに「一緒に毒を飲んで死にましょう」と迫りました。これに慌てたイゾルデ王女の侍女フランゲーネが毒の代わりに「愛の媚薬」を二人に手渡しました。侍女フランゲーネは「政略結婚で見知らぬマルク王と結婚するのは可哀相。マルク王と結婚する際にこれを飲ませなさい」とイゾルデ王女の母親から密命を受けていました。船がイングランドのコンウォールに到着する頃には騎士トリスタンとイゾルデ王女は激しく愛し合い淫らな関係となっていました。イングランドのコンウォールに到着してマルク王に拝謁したイゾルデ王女はマルク王を賢者として尊敬して結婚してイゾルデ王妃となりました。しかしマルク王とイゾルデ王妃と騎士トリスタンの三角関係と言うよりは不倫関係が続きました。ついに騎士トリスタンとイゾルデ王妃の不倫が発覚する日が訪れました。(ここからは約800年に渡る多くの改訂版がある為、物語りが異なります)騎士トリスタンはマルク王から誅殺の使命を受けた暗殺者に深手を負いイゾルデ王妃の腕の中で息絶えてイゾルデ王妃が愛の波間に消える物語から騎士トリスタンはマルク王と和解して別の女性(フランスの王女)と結婚するが、別の女性(フランスの王女)の腕の中で(誅殺ではなく)息絶える。その後、イゾルデ王妃は騎士トリスタンの亡骸の上で愛の死を迎えるなどさまざまです。悲劇の恋愛小説の最後をどう仕上げるのか?は詩人や作家の創作意欲をかきたてたのでしょう。愛に陶酔したラブ・ロマンスの原典と言われた由縁です。パパの注です。日本では三角関係や不倫関係の恋愛小説は眉をひそめますが、「悲劇の愛が愛の糧」のフランスでは事情が違う様です。
15.三毛珍獣ちゃんは九郎ちゃんに「トリスタンとイゾルデ」より「ローエングリンの婚礼の合唱」を一緒に歌いましょうと提案しました。
16.三毛珍獣ちゃんと九郎ちゃんは"Wie Gott euch selig weihte, zu Freuden weihn euch wir. In Liebesglücks Geleitedenkt lang der Stunde hier! Treulich bewacht bleibet zurück,wo euch in Segen die Liebe bewahr. Siegreicher Mut, Minne und Glück eint euch in Treue zum seligsten Paar. Streiter der Tugend, bleibe daheim! Zierde der Jugend, bleibe daheim ! Rauschen des Festes seid nun entronnen,Wonne des Herzens sei euch gewonnen ! Duftender Raum, zur Liebe geschmückt, nahm euch nun auf, dem Glanze entrückt. Treulich bewacht bleibet zurück, wo euch in Segen der Liebe bewahr! Siegreicher Mut, Minne und Glück, eint euch in Treue zum seligsten Paar Zum seligsten Paar.(神がお二人を祝福した様に私達もお二人の喜びを寿ぎます。愛の幸福に導かれたこの時を永久に忘れない様にしてください。愛の祝福が見守る喜びの部屋で誠の心に見守られ愛の恵みを受けてください。勝利でむくわれた勇気そして愛と幸福がお二人を誠実に結びます。美徳を守って闘った戦士よ。お寛ぎください。うら若き花嫁よ。お寛ぎください。宴のざわめきから離れて心の喜びに浸ってください。香り高く愛に飾られた部屋へ明かりを逃れてお入りください。愛の祝福が見守る喜びの部屋で誠の心に見守られ愛の恵みを受けてください。勝利でむくわれた勇気そして愛と幸福がお二人を誠実に結びます。このうえなく祝福されたお二人に。)"とイチャつきながら合唱しました。
17.(仮名)チャッピー君二世は「あの夫婦は飽きずにイチャイチャしている」と言いました。
18.キジ虎白Aちゃんは「私はまだ子猫。成猫のやる事は良くわからない」と言いました。
19.ツツジの花が二匹を祝福する様に咲き誇っています。
20.(仮名)チャッピー君二世が右足で頭をかいています。この画像はなごみますね。
21.(仮名)チャッピー君二世を細かく観察した結果、玉を確認出来ませんでした。女の子だったのでしょうか?。
22.建物の脇にタヌキの置物が鎮座していました。天カスをお供えした方が良いのでしょうか?。天カスをタヌキと言うのは東京近郊のみと以前、言いましたが、今日では東京の大手コンビニ・チェーンや大手スーパー・チェーンが地方進出した為に地方の人も天カス=タヌキと通じる様になりました。天カス=タヌキと同様に半片や竹輪麩も東京または関東ローカルな食品です。地方の人も半片チーズ・フライを味わえる時代になって良かったですね。と言っても良いのでしょうか?。
23.タヌキの置物が毛繕いをしています。その正体はブラック・タイのタキシード(ディナー・ジャケット)を着た九郎ちゃんだった様です。
24.クーちゃんは今年になって脂肪が落ちて老化した人間の女性の様に瘦せ細って毛並みが汚くなりました。
25.クーちゃん。まだ老化したなんて言わせないでください。
26.今夜は衝撃的な事件が発生しました。九郎ちゃんと三毛珍獣ちゃんの仲睦ましい夫婦のもとに…。
27.割って入ったネコちゃんがいた様です。
28.パパには忠犬「ハチ公」以上に律儀な忠猫なのに、その本性は野生のままなのでしょうか?。パパやママの前では生きている縫ぐるみとして愛玩動物をしていますが…。
29.普通のネコちゃんはまず威嚇して、それでも相手が引き下がらない場合のみ実際のバトルとなります。しかし九郎ちゃんは無言のままでいきなり直接攻撃に出ます。今回の被害者は誰なのでしょうか?。
30.今回の被害者はキャロラインお嬢様でした。九郎ちゃんは二歳児までのネコちゃんには甘く親父狩りされてやったり、泥棒猫の白茶の息子が左手の肉球でポンと九郎ちゃんの頭を叩いても怒る事はありません。しかし二歳児を過ぎた成猫には容赦なく襲いかかります。まず自分の後継者である二代目「黒タヌキ」の黒ポン太ちゃんを猛ダッシュで襲い、追放してしまいました。今回は執事セバスチャンとして仕えていたハズのキャロラインお嬢様にいきなり戦闘モードで爪出しネコ・パンチをあびせて追い払いました。キャロラインお嬢様の使用人の職務は返上したのでしょうか?。まさに日本で誤訳された方の豹変です。
31.キャロラインお嬢様に反旗を翻した九郎ちゃんは執事セバスチャン・ローゼンマイヤー、三毛珍獣ちゃんはメイドのフローレンス・ローゼンマイヤーの名前を返上したのでしょうか?。
32.公園の機関車を模した赤い車両に三毛珍獣ちゃんが乗車して…。
33.黄色い車両に九郎ちゃんが乗車しました。九郎ちゃん夫婦は東海道本線に乗って使用人の身分を捨てて箱根・熱海方面に向かって一時的に身を隠すつもりなのでしょうか?。今後の展開は「神のみぞ知る」なのでしょうか?。
34.キャロラインお嬢様と執事セバスチャンの関係に終止符が打たれました。キャロラインお嬢様も成猫した以上、九郎ちゃんの広大な縄張りの中で悪さをしたら九郎ちゃんも爪出しネコ・パンチする関係になりました。九郎ちゃんからすると自分の縄張りの中でお尻の匂いを嗅がせてくれない雌猫はいらないと思っているのでしょうか?。
35.九郎ちゃんの右の首と肩の間にハゲが出来ました。新章に突入する事になるのでしょうか?。
36.ゴールデン・ウィークを過ぎた頃から九郎ちゃんの頭部から首にかけて冬毛が抜けて夏毛に生え変わる時期になりました。九郎ちゃんは「黒タヌキ」「執事セバスチャン」の愛称を返上して一年ぶりに「ハゲのエロ親父」の愛称に戻るつもりなのでしょうか?。
37.夏になると腹部の毛が薄くなる日本猫と違って泥棒猫は毛が抜けません。こんな胴長な日本猫も見た事がありません。また逆五角形の輪郭で鼻筋がなだらかな日本猫とは顔立ちが違います。一体、何と言う種またはその雑種なのでしょうか?。泥棒猫め。パパに対してゴロニャンするな。「女の順位」を全く無視して泥棒に励むのも「個性の違い」と言うより「種の違い」と解釈する事は可能でしょうか?。
38.九郎ちゃんはベス王女に対しても雌の成猫として扱う様になりました。ベス王女とキャロライン王女が連携して九郎ちゃんを親父狩り出来たのはまだ子猫だからと九郎ちゃんは手加減していた様です。ベス王女を襲う九郎ちゃんの画像も機会があれば撮りたい。
39.泥棒猫の白茶の息子に名前は必要でしょうか?。このまま泥棒猫の白茶の息子で終わってしまう可能性はないのでしょうか?。
40.九郎ちゃんは母系のブリティシュ・ショートヘア種の様に毛が密に生えており、父系のメーン・クーン種やアメリカン・ボブテイル種の様に長毛(母系が短毛種だからフサフサの中毛)です。九郎ちゃんが完全な長毛なら北米大陸の大山猫のリンクス・ティップ(山猫の耳毛)が耳に付いていたハズです。年間を通して25度以上の夏日になる事が稀なイギリスでブリティシュ・ショートヘア種が冬毛から夏毛に生え変わるかは不明です。フーちゃんが冬毛から夏毛に生え変っていたのでしょうか?。25度以上の夏日になっても毛が密のままでグータラしていた事を思い出します。九郎ちゃんやクーちゃんは冬毛から夏毛に生え変わり頭部がハゲていました。これはアメリカ系の特徴なのでしょうか?。
41.九郎ちゃんを観察していると夏になると鼻と耳の裏がハゲて体温を逃がしていますが、冬毛から夏毛に生え変わる時は頭部の目と耳の間の冬毛と耳の後ろから首まで冬毛が抜けてハゲになります。左耳の後ろの冬毛が見事に抜けてハゲになりました。同様に右耳の後ろ冬毛もスジの様な形でハゲています。見事に「ハゲのエロ親父」の愛称が復活した九郎ちゃんでした。
42.九郎ちゃんが背中の毛繕いをしていますが、左目と左耳の間の冬毛が抜けて、ハゲている様にも見えます。
43.九郎ちゃんの左目と左耳の間はバリカンでモヒカン刈りをしたみたいですね。因みにモヒカン刈りの名前の由来は九郎ちゃんの母国のアメリカ北東部の先住民(インディアン)のモヒカン族の髪型に由来します。モヒカン族の戦士は弓を射る時に長い毛が邪魔になる為、頭部の側面を剃り上げていました。しかしモヒカン刈りがモヒカン族の子孫から広まった訳ではありません。1980年代のイギリスのパンク・リバイバル以降に流行した髪型です。直接、アメリカ北東部の先住民(インディアン)のモヒカン族との関係は薄い様です。名前だけ引用したのかもしれません。
44.九郎ちゃんは毛が密に生えている母系より、頭部がハゲてフサフサの中毛がもう少し長ければ長毛と言える父系の血の方が濃いのでしょう。モヒカン刈りが名前のみ引用なら実際のルーツはどこにあるのでしょうか?。アメリカ兵の髪型を取り入れて発展させたものだったのです。一日中、兜をかぶっていた日本の武士が頭部が蒸れる為に月代を剃っていた様に、一日中、ヘルメットをかぶっていたアメリカ兵は頭部の蒸れを防ぐために基本的にスキンヘッド。それが無理な人は頭部の額から直頭部まで髪を残し側部と後部を剃りあげたソフト・モヒカンの様な髪型をしていました。日本の武士が月代を剃りその他の髪を残していたのと丁度、逆ですね。第二次世界大戦後のGIカット(河童の皿の部分のみ毛を残して残りは刈り上げる)。ベトナム戦争後のモホーク刈り(鶏のトサカの部分のみを残して残りは刈り上げる)を発展させたものでしょう。
45.九郎ちゃんの右目と右耳の間がハゲるのはまだ先の事です。それは九郎ちゃん65になってからです。ベトナム戦争から退役した軍人が反抗の印としてモホーク刈りを続けた事が1980年代のイギリスのパンク・リバイバルの時にパンク・ファッションとして取り入れ発展させたのがモヒカン刈り(鶏のトサカの毛を逆立てて色彩豊かに髪を染める)です。まだ1970年代のパンク・ファッションにはモヒカン刈りは登場していません。因みにモホーク刈りはヘルメットを被れますが、モヒカン刈りはヘルメットを被れません。
46.短期間の間に冬毛が抜けて夏毛に生え変わる貴重な画像と言って良いのでしょうか?。九郎ちゃん65では九郎ちゃんが何故、モヒカン刈りをしているのか考えてみましょう。